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今夜はきっと甘い夢が
2008-06-18
相互リンクしてくださった絢音様への記念小説・・・遅くなりまして大変申し訳ないです!書くと言い出した私がもたもたしている間に、絢音さまは加土を1本、さらに続編の18禁1本書いてくださいました・・・(遅いよ私・・・!)
有難うございます、本当に。どっちもいただいてしまっていいのでしょうか・・・
土浦がしっかり(?)喘いでいるところを拝ませていただいて、感無量ですvvv
柚木様の誕生日話もうるっと来ました・・・。
絢音さまのリクが土月だったので、いつもどおり・・・と思ったのですが、気張りすぎて空回りだか目的喪失だかしてます(沈)
Seisoの番外編とかも考えたんですが、結局こちらに・・・
こんなものでもらっていただけるのでしょうか・・・
いつも有難う御座います絢音さま!!
こちらこそ、これからもよろしくお願いしますー!
会いたくないときに限って、会ってしまうもので。
学校の帰り道、肩に鞄をひっかけてさっさと野暮用を済ませようと思っていたら、
後ろから声をかけられた。
「…土浦、…」
遠慮がちにかけられた声が、誰のものかわからないほど俺も鈍くない。
「…月森?」
止まって振り向くと、硬い表情のお前がいた。
最近は、やっと柔らかい顔もするようになってきたと思ってたんだけどな。
けど、それは仕方ないかもしれない。
今日ばかりは敢て声をかけずに出てきたから。
曖昧な感じに、一緒に帰る事もそこそこあった俺たちだが、大抵は俺から声をかける。
しかし、今日は用事があったから止めておいた。
今日の用事はできるならあんまり知られたくないし、見られたくない。
だが、今日に限ってお前は自分から声をかけてきてくれた。
…嬉しいんだが…
「…その、…すまない、急いでいたのなら…」
月森の表情は曇る。
…しまった、嫌そうな顔してたか?
月森の性格だ、見つけてすぐに声をかけることはしなかっただろう。
どうしようか迷って、やっと声をかけて。
…そんないじらしいことされてたんじゃ、断りたくても断れねーよな…
そんな月森の様子を思い浮かべると、自然と微笑ましくてにやけてしまう。
元から、俺自身が恥ずかしいから知られたくなかっただけで、月森がついてきたら絶対にマズいってわけじゃない。
…しょうがない、ここは腹くくるか。
しっかりと月森に向き直り、俯いている月森に声をかけた。
「いいぜ、一緒に帰るか?…その代わり、俺の用事に付き合ってもらうことになるが…」
「用事?…あぁ、構わない。」
はっと顔を上げて、あからさまに嬉しそうにする月森。
…そんな顔されたんじゃ、もう嫌とも言えないな。
苦笑しながら俺は月森と共に歩き出した。
「…珍しいな、お前から声かけてくるなんて。」
「…君が目の前にいたから…、…」
何か言いたそうだが、月森は顔を夕日色に染めて口を噤んでしまった。
「いたから?…なんだよ…。」
…月森の口から聞きたくて、聞き返す俺は意地悪だろうか。
「…っ、……、ぃっしょに…帰りたいと思っただけだ…」
困って歪む眉、恥ずかしさで俯き加減の瞳、薄く色付く頬。
可愛くて、愛しくて。
こんな瞬間に、お前が好きだと思う。
月森の瞳の上にそっと口付けて、その勢いで鼻や頬にもキスを降らせて。
そして最後に唇に辿り着く。
「んっ、ん…、んっ…」
幸せそうに漏れる音は、なんとも甘美で。
二人だけの天国に堕ちる瞬間だ。
細身の体を抱きしめて、俺だけのものだと実感する。
月森の咥内と甘い舌を存分に堪能してから、口を離す。
銀の糸が夕日に煌いて、つ、と切れた。
月森もそうだろうが、俺だってこんな光景に興奮しないはずがない。
笑みを作ってやると、月森が真っ赤になって顔を反らせた。
「続きは買い物した後で…な。」
低い声で囁けば、さらに恥ずかしがる月森が見られる。
「なっ…!?、……、……買い、物?」
「あぁ、買い物。母親に頼まれてて…、今日だけのセール品があるからってついでにいろいろ…。」
「はぁ。…君の用事は買い物だったのか…」
月森を見れば、ただ驚いている、という感じで、馬鹿にする様子は一切無い。
…まぁ、馬鹿にされるとは思わなかったけどな。
でも、なんとなくかっこ悪いだろ?男が大量の食品買うって…
二人で少し歩くと、スーパーに着く。
月森は物珍しそうにスーパーを見上げていた。
…おいおいおい。
「まさか入ったことないとか……」
「……、………俺はここにはあまり用事がないから…」
…そうか、そうだよな。月森夫妻が月森少年を連れて庶民スーパーでお買い物…
………失礼だが、あまり似合うとは言えない。
「幼い頃は来ていたかもしれないが…あまり覚えていない。大抵の買い物は百貨店で事足りてしまうから…」
「…百貨店…。」
とりあえず、いろいろ月森との違いを感じながらも、俺は月森とスーパーに入ることにした。
「サクランボだろ、人参だろ、茄子…、お!キャベツが安い。」
「…随分慣れているな…」
「まぁな。…あ、月森そっちの298円のジャガイモの袋持って来てくれないか?」
「…何故俺が……、」
「お前ついてきてるんだから手伝ってくれてもいいだろ?」
「はぁ…、…わかった…」
俺は野菜類をどんどんカートの籠に入れていく。
月森はぼーっと俺のことを見ながらついてきていただけなので、
立っているものは月森でも使え。
ちょっとした手伝いをしてもらうことにした。
…何しろ買うものが多いからな、選ばなくても良いようなもんを月森に持ってきてもらうか。
ジャガイモの袋を籠に入れた月森は、周りが珍しいのかまたキョロキョロしている。
セール品の肉の所に行く前に、月森には今度は牛乳を持って来てもらうように頼んだ。
「どこにあるんだ…?」
「あっち。一番安いやつ1本な。」
「はあ…」
月森は牛乳の前まで行って、しばらく眺めて考えた後、その沢山ある中の一つを抱えて戻ってきた。
俺が肉と睨めっこしている間に月森が牛乳を籠に入れる。
・・・何だかこうしていると、月森と二人で買い物しているっていう実感が湧くな。
心のどこかで嬉しがっている俺がいた。
「サンキュー。悪いな、使っちまって。」
「…いや。……セール品は肉だったのか…?」
ものに執着がないのか、あまり買い物が楽しくもなさそうな月森だが、俺の買うものには興味はあるらしい。
「あぁ。…ところで月森、ハンバーグと豚肉の生姜焼き、お前食べるならどっちがいい?」
「…は?」
俺は肉を眺めながら、横に立っている月森に意見を求めてみた。
「いや、同じような値段でどっちの肉買おうか迷ってて…。俺はどっちでもいいんだよな…今日の晩飯。…で、お前の意見聞こうと思って。どっちがいい?」
今日の晩飯の食事当番は俺だったので、当然メニューを考えて買っていかなければならない。
どっちにしようか迷った挙句、第三者の意見を参考にしてみようかと考えた。
…んだが。
「…………それは、俺も…食べていいのか…?」
「…へ?」
予想外の言葉に、俺からは素っ頓狂な声が出た。
…何か知らんが、月森からの爆弾発言投下だ。
……俺も食べて…?
「……お前……うちで晩飯食ってく気か…?」
「…っ、君が俺の食べたいものを聞くから…っ」
「………いや、迷ってるから、ただ参考にさせてもらおうと思っただけなんだが、……」
俺が月森の食いたいもんを聞いたから、言外にうちで夕飯食ってけと言われているように感じてしまったらしい。
目を白黒させている俺に対し、月森は恥ずかしそうに瞳を反らせた。
「君の家のことは君が決めるべきだ…、俺に聞かないでくれ…」
斜め下を向いて、少し拗ねてしまっている月森を見ていると、俺の口は勝手に動いた。
「………今日うちで晩飯食ってくか?」
さらりと自然に出た言葉。
「…え?……だが…」
「食いたいんだろ?俺の料理。買い物手伝ってもらったし…招待するぜ?」
「いい、のか…?」
元から料理は嫌いじゃない。人を招待して食わせるほど上手いもんだと自負してるわけじゃないが、こいつが食べたいというのなら。
「あぁ、お前さえ良ければ。」
「……っ、…なら、お邪魔させてもらっても…いいだろうか…。」
「家に連絡しとけよ。」
「あぁ、わかっている。」
綻ぶ空気に俺も月森もそわそわとしていて、
よくわからないこそばゆさに俺は少し月森から顔を離して、頬を掻いた。
「で、結局どっちがいいんだよ。」
「…ハンバーグ…で…」
「了解。」
嬉しさのため笑顔が零れるのを抑えられないまま、俺は合い挽肉を籠に入れた。
家族のいる夕食の席に恋人を呼んで、
自分の作った手料理を出す…なんて、考えたら随分と恥ずかしい。
まぁ、男同士だから家族には友達だと考えられて、余計な話にはならないだろうが。
…その辺が救いだな。
どんどん思考が先へ先へと流れていくのを止められないまま、俺は買い物を済ませて、月森と一緒に帰路に着いた。
…変な感じだ。
月森の家にはいつも送りに行ってるが、月森がうちまで来たことはほぼ無い。
隣で俺の分の鞄も持って歩いている恋人を見ながら、このまま流れで泊まっていってくれないだろうか、と密かに願う俺がいた。
買い物、
夕飯、
一緒に帰る道。
二人で過ごす生活はどんなだろう。
月明かりに照らされるお前の透き通る髪を眺めながら、
少しだけ夢を見る、
…金曜日の夜だった。
学校の帰り道、肩に鞄をひっかけてさっさと野暮用を済ませようと思っていたら、
後ろから声をかけられた。
「…土浦、…」
遠慮がちにかけられた声が、誰のものかわからないほど俺も鈍くない。
「…月森?」
止まって振り向くと、硬い表情のお前がいた。
最近は、やっと柔らかい顔もするようになってきたと思ってたんだけどな。
けど、それは仕方ないかもしれない。
今日ばかりは敢て声をかけずに出てきたから。
曖昧な感じに、一緒に帰る事もそこそこあった俺たちだが、大抵は俺から声をかける。
しかし、今日は用事があったから止めておいた。
今日の用事はできるならあんまり知られたくないし、見られたくない。
だが、今日に限ってお前は自分から声をかけてきてくれた。
…嬉しいんだが…
「…その、…すまない、急いでいたのなら…」
月森の表情は曇る。
…しまった、嫌そうな顔してたか?
月森の性格だ、見つけてすぐに声をかけることはしなかっただろう。
どうしようか迷って、やっと声をかけて。
…そんないじらしいことされてたんじゃ、断りたくても断れねーよな…
そんな月森の様子を思い浮かべると、自然と微笑ましくてにやけてしまう。
元から、俺自身が恥ずかしいから知られたくなかっただけで、月森がついてきたら絶対にマズいってわけじゃない。
…しょうがない、ここは腹くくるか。
しっかりと月森に向き直り、俯いている月森に声をかけた。
「いいぜ、一緒に帰るか?…その代わり、俺の用事に付き合ってもらうことになるが…」
「用事?…あぁ、構わない。」
はっと顔を上げて、あからさまに嬉しそうにする月森。
…そんな顔されたんじゃ、もう嫌とも言えないな。
苦笑しながら俺は月森と共に歩き出した。
「…珍しいな、お前から声かけてくるなんて。」
「…君が目の前にいたから…、…」
何か言いたそうだが、月森は顔を夕日色に染めて口を噤んでしまった。
「いたから?…なんだよ…。」
…月森の口から聞きたくて、聞き返す俺は意地悪だろうか。
「…っ、……、ぃっしょに…帰りたいと思っただけだ…」
困って歪む眉、恥ずかしさで俯き加減の瞳、薄く色付く頬。
可愛くて、愛しくて。
こんな瞬間に、お前が好きだと思う。
月森の瞳の上にそっと口付けて、その勢いで鼻や頬にもキスを降らせて。
そして最後に唇に辿り着く。
「んっ、ん…、んっ…」
幸せそうに漏れる音は、なんとも甘美で。
二人だけの天国に堕ちる瞬間だ。
細身の体を抱きしめて、俺だけのものだと実感する。
月森の咥内と甘い舌を存分に堪能してから、口を離す。
銀の糸が夕日に煌いて、つ、と切れた。
月森もそうだろうが、俺だってこんな光景に興奮しないはずがない。
笑みを作ってやると、月森が真っ赤になって顔を反らせた。
「続きは買い物した後で…な。」
低い声で囁けば、さらに恥ずかしがる月森が見られる。
「なっ…!?、……、……買い、物?」
「あぁ、買い物。母親に頼まれてて…、今日だけのセール品があるからってついでにいろいろ…。」
「はぁ。…君の用事は買い物だったのか…」
月森を見れば、ただ驚いている、という感じで、馬鹿にする様子は一切無い。
…まぁ、馬鹿にされるとは思わなかったけどな。
でも、なんとなくかっこ悪いだろ?男が大量の食品買うって…
二人で少し歩くと、スーパーに着く。
月森は物珍しそうにスーパーを見上げていた。
…おいおいおい。
「まさか入ったことないとか……」
「……、………俺はここにはあまり用事がないから…」
…そうか、そうだよな。月森夫妻が月森少年を連れて庶民スーパーでお買い物…
………失礼だが、あまり似合うとは言えない。
「幼い頃は来ていたかもしれないが…あまり覚えていない。大抵の買い物は百貨店で事足りてしまうから…」
「…百貨店…。」
とりあえず、いろいろ月森との違いを感じながらも、俺は月森とスーパーに入ることにした。
「サクランボだろ、人参だろ、茄子…、お!キャベツが安い。」
「…随分慣れているな…」
「まぁな。…あ、月森そっちの298円のジャガイモの袋持って来てくれないか?」
「…何故俺が……、」
「お前ついてきてるんだから手伝ってくれてもいいだろ?」
「はぁ…、…わかった…」
俺は野菜類をどんどんカートの籠に入れていく。
月森はぼーっと俺のことを見ながらついてきていただけなので、
立っているものは月森でも使え。
ちょっとした手伝いをしてもらうことにした。
…何しろ買うものが多いからな、選ばなくても良いようなもんを月森に持ってきてもらうか。
ジャガイモの袋を籠に入れた月森は、周りが珍しいのかまたキョロキョロしている。
セール品の肉の所に行く前に、月森には今度は牛乳を持って来てもらうように頼んだ。
「どこにあるんだ…?」
「あっち。一番安いやつ1本な。」
「はあ…」
月森は牛乳の前まで行って、しばらく眺めて考えた後、その沢山ある中の一つを抱えて戻ってきた。
俺が肉と睨めっこしている間に月森が牛乳を籠に入れる。
・・・何だかこうしていると、月森と二人で買い物しているっていう実感が湧くな。
心のどこかで嬉しがっている俺がいた。
「サンキュー。悪いな、使っちまって。」
「…いや。……セール品は肉だったのか…?」
ものに執着がないのか、あまり買い物が楽しくもなさそうな月森だが、俺の買うものには興味はあるらしい。
「あぁ。…ところで月森、ハンバーグと豚肉の生姜焼き、お前食べるならどっちがいい?」
「…は?」
俺は肉を眺めながら、横に立っている月森に意見を求めてみた。
「いや、同じような値段でどっちの肉買おうか迷ってて…。俺はどっちでもいいんだよな…今日の晩飯。…で、お前の意見聞こうと思って。どっちがいい?」
今日の晩飯の食事当番は俺だったので、当然メニューを考えて買っていかなければならない。
どっちにしようか迷った挙句、第三者の意見を参考にしてみようかと考えた。
…んだが。
「…………それは、俺も…食べていいのか…?」
「…へ?」
予想外の言葉に、俺からは素っ頓狂な声が出た。
…何か知らんが、月森からの爆弾発言投下だ。
……俺も食べて…?
「……お前……うちで晩飯食ってく気か…?」
「…っ、君が俺の食べたいものを聞くから…っ」
「………いや、迷ってるから、ただ参考にさせてもらおうと思っただけなんだが、……」
俺が月森の食いたいもんを聞いたから、言外にうちで夕飯食ってけと言われているように感じてしまったらしい。
目を白黒させている俺に対し、月森は恥ずかしそうに瞳を反らせた。
「君の家のことは君が決めるべきだ…、俺に聞かないでくれ…」
斜め下を向いて、少し拗ねてしまっている月森を見ていると、俺の口は勝手に動いた。
「………今日うちで晩飯食ってくか?」
さらりと自然に出た言葉。
「…え?……だが…」
「食いたいんだろ?俺の料理。買い物手伝ってもらったし…招待するぜ?」
「いい、のか…?」
元から料理は嫌いじゃない。人を招待して食わせるほど上手いもんだと自負してるわけじゃないが、こいつが食べたいというのなら。
「あぁ、お前さえ良ければ。」
「……っ、…なら、お邪魔させてもらっても…いいだろうか…。」
「家に連絡しとけよ。」
「あぁ、わかっている。」
綻ぶ空気に俺も月森もそわそわとしていて、
よくわからないこそばゆさに俺は少し月森から顔を離して、頬を掻いた。
「で、結局どっちがいいんだよ。」
「…ハンバーグ…で…」
「了解。」
嬉しさのため笑顔が零れるのを抑えられないまま、俺は合い挽肉を籠に入れた。
家族のいる夕食の席に恋人を呼んで、
自分の作った手料理を出す…なんて、考えたら随分と恥ずかしい。
まぁ、男同士だから家族には友達だと考えられて、余計な話にはならないだろうが。
…その辺が救いだな。
どんどん思考が先へ先へと流れていくのを止められないまま、俺は買い物を済ませて、月森と一緒に帰路に着いた。
…変な感じだ。
月森の家にはいつも送りに行ってるが、月森がうちまで来たことはほぼ無い。
隣で俺の分の鞄も持って歩いている恋人を見ながら、このまま流れで泊まっていってくれないだろうか、と密かに願う俺がいた。
買い物、
夕飯、
一緒に帰る道。
二人で過ごす生活はどんなだろう。
月明かりに照らされるお前の透き通る髪を眺めながら、
少しだけ夢を見る、
…金曜日の夜だった。
