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いつもお前だけを思ってる
2008-04-29
好きなやつの誕生日。
やっちまった、ぼーっとしてたらあっという間で、
たいしたものも思いつかないまま結局は当日になってしまった。
好きなのに。
生まれてきてくれた日を
思いっきり祝ってやることくらいしてやりたいのに。
焦れば焦るほど何をあげればいいのかわからなくなった。
…駄目だ、情けない…、とりあえず落ち着け…
蓮の誕生日当日、俺は、良いプレゼントが思いつかなかったため何も用意できず、
朝も蓮と登校しながら、気まずくて蓮の顔も見ていられなかった。
話をされても曖昧な相槌だったかもしれない、
そのせいか、蓮は学校直前で
「……先に行かせてもらう。」
と不機嫌さ丸出しで先にスタスタ行ってしまった。
二人で登校すると何かと注目されるのが五月蝿くて、
大抵は時間差をつけて俺が先に行くんだが、
今日ばかりは蓮の剣幕が凄くて、俺は引き止めるタイミングを見逃した。
……しまった、怒らせた…。
誕生日にわざわざ怒らせてどうする。
最低だ…。
呆然としたまま学校に着くが、授業内容もさっぱり頭に入らない。
授業中や休み時間は蓮を怒らせたことと、プレゼントのことでいっぱいになっていて、
周りなんて見えていなかった。
6時間目が終わると、俺は周りが帰り始めるのをどこか人事のように見つめながら、
どうしようどうしようと心の中でぶつぶつと呟く。
すると、俺の前に図体のデカいのが立ちふさがった。
「つっちうら〜、こんなとこでぼーっとしてていいのかよ?」
机に頬杖をついたままそいつを見上げると、クラスの中で結構仲良いほうの原田だった。
「なんだよ、原田。俺がぼーっとしてようがぶつぶつ言ってようがかんけーねーだろ。」
「いやいや駄目だろお前。昼休みにお前に話しあるって来た子に呼び出されてたろ。」
……なにがなんだか。原田の話がさっぱり見えない。
「……はあ?」
「はあっ?じゃねーだろ、土浦〜。あんな可愛い子からの呼び出しなんだ、絶対あれだよな〜、羨ましいよな〜もう…」
「何だって…?」
「だ〜か〜らぁ〜、昼休みにお前がいないから俺が伝言受け取ったんだって、お前が屋上から戻ってきた時言ったろ?お前に言いたいことがあるから、放課後家庭科室に来てくれって。いいよな〜、音楽科2年、噂の美少女だろ?…はぁ〜、俺も一回で良いからそういう風に女子から呼び出されてみたい…」
「……………………。」
「まさかお前……聞いてなかったのか…?…さっき、あぁ…、とか返事してたくせに…」
「……………、行かなきゃ駄目か………?」
どうやら俺がいろいろ考えてた間に面倒なことになっていたらしいんだが。
「いや、駄目だろう…」
今日ほど女子の告白をスルーしたいと思った日はない。
原田に見送られ、俺は家庭科室に嫌々向かった。
まさか入れ違いに俺のクラスに来た蓮に、原田が余計なことを言っているとも知らずに。
…こっちはまだプレゼント決まってないってのに…
…っつーか、なんで家庭科室なんだ?女の考えることはよくわからん。
普段以上にイライラしながら家庭科室に入る。
ポケットに手を突っ込んで、眉間には皺を寄せて。
女が告って来たらそっこーふってやる、と思いながら歩く俺は、
普段俺を恐がってる女子なら、多分見た瞬間去っていくだろう雰囲気を出していた。
そんな女子の中でも物好きな奴がこうしてたまに呼び出してきて、好きだなんだとほざいていく。
ま、今回もすっぱり諦めて…
家庭科室のドアをガラガラ開けると、金髪のストレートが目に入る。
清楚な白い音楽科の制服、長い金を耳にかける仕草、
振り返った女は切れ長の、意志の強そうなアクアマリンの瞳を光らせた。
整った顔、気の強そうな雰囲気。・・・確かに美人だと言える。
さすがに噂の音楽科美少女。
一瞬目を見張ってしまった。
だからと言って、俺が揺らぐことはないけどな。
そう構えながら、金髪の女に近付くと、女は嬉しそうに笑った。
「来てくれてありがとう、土浦梁太郎くん。私は音楽科2年、伊部理佳。ヴァイオリン専行。貴方にお願いがあるんだけど…」
…しかもよりにもよってヴァイオリンか。
あいつ以上に惹かれるヴァイオリニストなんていない、と毒づきながらすかさず切り捨てることにする。
「付き合ってほしい、ならお断りだ。悪いけど…」
「…え?なんで?ダメなの?今日用事あった?」
「いや、そうじゃないだろ。用事ってなんだ、俺はもう好きな奴が…」
そこまで言ってしまってから、しまったと思う。大抵、誰だ、何組だと強い追求が入ってしまってめんどくさい。
「へ〜、土浦くん好きな子いるの?!」
ところが、ショックを受けるはずの伊部というやつが、他人ごとのように面白そうに食いついてきて、俺は拍子抜けした。
「…何喜んでんだ…?お前俺に告白する気じゃ…」
「……………、行かなきゃ駄目か………?」
どうやら俺がいろいろ考えてた間に面倒なことになっていたらしいんだが。
「いや、駄目だろう…」
今日ほど女子の告白をスルーしたいと思った日はない。
原田に見送られ、俺は家庭科室に嫌々向かった。
まさか入れ違いに俺のクラスに来た蓮に、原田が余計なことを言っているとも知らずに。
…こっちはまだプレゼント決まってないってのに…
…っつーか、なんで家庭科室なんだ?女の考えることはよくわからん。
普段以上にイライラしながら家庭科室に入る。
ポケットに手を突っ込んで、眉間には皺を寄せて。
女が告って来たらそっこーふってやる、と思いながら歩く俺は、
普段俺を恐がってる女子なら、多分見た瞬間去っていくだろう雰囲気を出していた。
そんな女子の中でも物好きな奴がこうしてたまに呼び出してきて、好きだなんだとほざいていく。
ま、今回もすっぱり諦めて…
家庭科室のドアをガラガラ開けると、金髪のストレートが目に入る。
清楚な白い音楽科の制服、長い金を耳にかける仕草、
振り返った女は切れ長の、意志の強そうなアクアマリンの瞳を光らせた。
整った顔、気の強そうな雰囲気。・・・確かに美人だと言える。
さすがに噂の音楽科美少女。
一瞬目を見張ってしまった。
だからと言って、俺が揺らぐことはないけどな。
そう構えながら、金髪の女に近付くと、女は嬉しそうに笑った。
「来てくれてありがとう、土浦梁太郎くん。私は音楽科2年、伊部理佳。ヴァイオリン専行。貴方にお願いがあるんだけど…」
…しかもよりにもよってヴァイオリンか。
あいつ以上に惹かれるヴァイオリニストなんていない、と毒づきながらすかさず切り捨てることにする。
「付き合ってほしい、ならお断りだ。悪いけど…」
「…え?なんで?ダメなの?今日用事あった?」
「いや、そうじゃないだろ。用事ってなんだ、俺はもう好きな奴が…」
そこまで言ってしまってから、しまったと思う。大抵、誰だ、何組だと強い追求が入ってしまってめんどくさい。
「へ〜、土浦くん好きな子いるの?!」
ところが、ショックを受けるはずの伊部というやつが、他人ごとのように面白そうに食いついてきて、俺は拍子抜けした。
「…何喜んでんだ…?お前俺に告白する気じゃ…」
