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〜Seiso〜宴の始まり
2008-04-15
レインの挨拶が終わり、会場がまた沸く。
ポーズ付きで挨拶したレインに対し、ニクスは隣でくすくす笑っていた。
「…あんたがやれっていったんだろ…?」
「ふふ、すいません。…いまいち決まっていなかったので…」
どうやら、あの2人は仲が良いらしい。
お互いに言いたいことを言い合えるようだ。
…今の俺たちとは大違い…。
土浦は何が気に入らないのだろう、ずっと怒っているようだった。
セットの裏で待っていたとき、見えない彼の感情を知りたくて、俺は知らず知らずのうちに彼の顔を凝視していた。
彼は視線に気づき、俺と彼の瞳が重なる。
俺は一瞬怖くなったのと、決まりが悪くなって気恥ずかしいのとで、目を逸らしてしまった。
…そのまま。
今日少し言い争ったあのときから一度も会話ができていない。
…俺は、今までなら土浦とそんなことになったとしても、何とも思わなかった。
好きだという感情を知るまでは。
…関わるなと言われても、寄るなと言われても、君が何を怒っているのか、何故冷たい態度なのか、どうしても知りたくなってしまう。
今は…、君の怒った顔は好きではない…。
本番で今日は客も入っているのに、気持ちは沈んでいくばかり。
すると、不意に声を掛けられた。
「…ヤバいよな、なんかすげー負けてる気がする…」
しかも土浦に。
少し嬉しくなって、けれどすぐに会話の内容の意味を考える。
「ぁ…、ああ。彼等はファンの前に出るのは慣れているのだろうか…」
「ひだまりプロって俺等の事務所よりだいぶ後にできたって聞いたが…」
それでも俺達が入った時期と彼等の入った時期の差もあるだろう、とも思ったが、俺ももう入りたての新人ではないのだから、挨拶をサービス付きで出来ているべきなんだと気づく。
ただでさえ緊張でまともな挨拶ができないというのに、このまま俺達が喧嘩している場合ではないだろう。
なるべくあのゲスト2人に引けを取らぬよう、頑張ろうと思い、司会の合図で俺は置いてある椅子に座る。
今日の出演者は全員揃ったので、早速本題にはいるため皆が横一列に並べられた椅子に座った。
並び順は客席から見て、右から火原先輩、土浦、レイン、俺、ニクスさんに柚木先輩だ。
「あれ、並んで座ってみてから思ったけど、レイン君と月森君の間でぱっくり右と左の人間系統分けられそうだね。火原…」
「え?…あぁ〜、そうだね、なんかチームに出来そう!」
「さしずめエレガントチーム&ワイルドチームかな?…どう?土浦君。」
「お、俺ですか?!今回無茶振り多くないッスか?!…いいんじゃないでしょうか。」
「なんか対抗で出来そうだよね!」
何だか話の流れがバラエティーになってきそうな雰囲気だが、大丈夫だろうか…
巻き込まれなければいい、と思いながら皆の前にある、会議室にあるような非常に横長の机に飲み物が置かれていたので、俺の分を手に取り口を付ける。
麦茶が喉を降りていく途中で柚木先輩が話し出した。
「なら、各チームの代表を出して、隠し芸をやってもらおうか。ゲストに隠し芸を急にと言うのもなんだから、…エレガントチームは月森君が女装します。」
その言葉を聞いて、俺は麦茶にむせてしまう。
「ごほっ…、けほ、っ、……は?!」
女装させられるのは今に始まったことではないが、ゲストや客が入っているトーク番組でそれはないんじゃないだろうか。俺は頭が真っ白になり、あまりのことに一瞬言葉を失った。
「……嫌です…。」
なんとか声を絞り出すが、かなりの動揺が表に出てしまう。
「駄目だよ、僕は司会だからね、君しかいないじゃない。」
「じゃあこっちは土浦だね!」
「…っ、マジですか、まさか…女装、とか…言わないですよね…」
「え?!えっと…俺それは考えてなかったんだけど…、見たい?レイン君…」
「…え?…いや、…遠慮する。」
「ナイス切り返しだ、レインとやら。マジでやれって言われたらどうしようかと思った。」
冗談で言ったことが危なく取り入れられそうになり、土浦は苦笑した。
…しかし、
レインの返答により女装は避けられたなら、俺だってやらないことも可能ではないだろうか。
「俺も遠慮します。」
そう言うと、
「月森君…。なら、ニクスさんに聞いてみようか?…月森君の女装、見たいですか?」
「…白いロングのデイドレスで、日傘を持っていただきたいです。」
柚木先輩がニクスさんに尋ねると、即答。
…俺は…、諦めて着るしかないようだ…
俺が溜め息をつくと、袖から店にあるような、カーテンのついている簡易更衣室がステージに運ばれてきた。
「中には衣装が用意されているから、月森君着替えに行ってくれる?」
当たり前のように柚木先輩に告げられて、俺は溜め息を付きながら更衣室に向かう。
土浦が不機嫌そうにこちらを見たことは知らない。
「さしずめエレガントチーム&ワイルドチームかな?…どう?土浦君。」
「お、俺ですか?!今回無茶振り多くないッスか?!…いいんじゃないでしょうか。」
「なんか対抗で出来そうだよね!」
何だか話の流れがバラエティーになってきそうな雰囲気だが、大丈夫だろうか…
巻き込まれなければいい、と思いながら皆の前にある、会議室にあるような非常に横長の机に飲み物が置かれていたので、俺の分を手に取り口を付ける。
麦茶が喉を降りていく途中で柚木先輩が話し出した。
「なら、各チームの代表を出して、隠し芸をやってもらおうか。ゲストに隠し芸を急にと言うのもなんだから、…エレガントチームは月森君が女装します。」
その言葉を聞いて、俺は麦茶にむせてしまう。
「ごほっ…、けほ、っ、……は?!」
女装させられるのは今に始まったことではないが、ゲストや客が入っているトーク番組でそれはないんじゃないだろうか。俺は頭が真っ白になり、あまりのことに一瞬言葉を失った。
「……嫌です…。」
なんとか声を絞り出すが、かなりの動揺が表に出てしまう。
「駄目だよ、僕は司会だからね、君しかいないじゃない。」
「じゃあこっちは土浦だね!」
「…っ、マジですか、まさか…女装、とか…言わないですよね…」
「え?!えっと…俺それは考えてなかったんだけど…、見たい?レイン君…」
「…え?…いや、…遠慮する。」
「ナイス切り返しだ、レインとやら。マジでやれって言われたらどうしようかと思った。」
冗談で言ったことが危なく取り入れられそうになり、土浦は苦笑した。
…しかし、
レインの返答により女装は避けられたなら、俺だってやらないことも可能ではないだろうか。
「俺も遠慮します。」
そう言うと、
「月森君…。なら、ニクスさんに聞いてみようか?…月森君の女装、見たいですか?」
「…白いロングのデイドレスで、日傘を持っていただきたいです。」
柚木先輩がニクスさんに尋ねると、即答。
…俺は…、諦めて着るしかないようだ…
俺が溜め息をつくと、袖から店にあるような、カーテンのついている簡易更衣室がステージに運ばれてきた。
「中には衣装が用意されているから、月森君着替えに行ってくれる?」
当たり前のように柚木先輩に告げられて、俺は溜め息を付きながら更衣室に向かう。
土浦が不機嫌そうにこちらを見たことは知らない。
