Ads by Google

 --------
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
カテゴリ :スポンサー広告 トラックバック(-) コメント(-)

コメント返しSS〜月夜の宴〜

 2008-01-30
はい、コメント有難う御座いますvv

今回はちと気合入ったパラレルでございますvvお楽しみください。

コメントは隠しておきましたー。







月夜の闇の中、白い城壁が浮かび上がる。

窓の縁に手をかけて、黒衣の騎士は微笑した。

甲冑や剣には銀の細工が美しく、凛々しく体格も良い騎士は頼もしさが漂う。

深い森の色を湛える髪、意志の強い琥珀色の瞳、健康的な色の肌。
そして戦いの厳しさと重さを知る戦士のオーラが騎士を包んでいた。

「いい月ですね。戦いの前夜の宴には持って来いだと思いませんか?月姫。」

青い輪ができている美しい光の満月を見上げていた騎士は、ゆっくりと後ろに立っている人物を振り返る。

振り返る騎士の動きに合わせ、黒いマントが翻る。
月明かりの逆光で、騎士は怪しげにも美しく、闇をも手玉に取るように浮かび上がった。


「リョウ。いつになったらその呼び名を止めてくれるんだ。」

暗闇の中に凛と鈴が鳴る様な声が響く。

騎士の見つめる先には銀色の流れるような衣をまとう、聖水の色を放つ髪を持つ者が不満そうに口を結んだ。

肌の色は雪のように白く、眼差しは凛々しく美しい。
月をはめ込んだような魅惑の色の瞳、きりりとした細い眉に、長い睫毛。
神秘的でいっそ神々しいほどの、白く輝く凛としたオーラを持っていた。
女と見まごう程の美貌だが、性別は男。

頭の上には何色にも輝くダイヤモンドの王冠が、乗っている。

この月姫と呼ばれた者は、白き城の王子であり、月のお告げを聞くことのできる唯一の者である。

そのため、月と心を交わす者である上に、この美貌なので、国の者からは月姫とも呼ばれていた。

「失礼いたしました、レン様。けれど、貴方様も私の事を、名前で呼んでくださる。」

黒衣の騎士はうやうやしく片手を胸に付けお辞儀し、目の前の白き君を見上げ、微笑む。

「・・・・止めてくれ。姫と呼ばれたくないだけだ。今日は戦いの前の君の勝利を願っての宴なのだから、他人行儀にしないで欲しい・・・」

「・・・了解。」

綺麗な顔に眉のしわを深くして、レンが騎士を見下ろしていると、騎士は屈託の無い笑顔で笑った。

「本当は・・・戦いの前の杯など、君がいなくなるようで嫌なんだが・・・」

月の御子は、白く細い指で近くの台に置いてあった二つの金の杯を持ち上げる。

両手に少し重みがかかる大き目の二つの杯のうち、一つをリョウに渡した。
金の杯には、透明な酒が並々と注がれていて、杯の内側が酒に透けて金色に輝いている。

リョウは杯を受け取り、二人一緒に天に金の杯を掲げた。

「そうでもしないと二人きりで会わせてもらえないだろ?レン。」

「ふ、そうだな。・・・・・・明日の戦いでも君の勝利を願って・・・。狩猟と純潔を司る月の女神アルテミスよ、この者と国に勝利と加護を与えたまえ、月の御子、レンの名の下に・・・乾杯!!」

「・・・乾杯!」

月の御子が月の女神に祈りを捧げ、二人同時に杯に口をつける。

並々あった酒をすべて飲み干すと、二人は笑った。

「・・・お前に月の加護を祈ってもらえれば、怖いもん無しだな。」

杯を台に置きながら、リョウは意気揚々と言う。

レンは、あぁ、と言いながらも杯を持ったままリョウとは対称的に表情を曇らせた。

「・・・・どうした?」

俯くレンに黒い背の布を翻してリョウは近づき、レンの目の前で止まる。

「・・・・・怖いんだ。・・・・いつもこの城で・・・、君の帰りを待つことしかできなくて・・・」

杯を握ったまま、レンは金色の杯を見つめる。

「・・・・・今回の戦いも、激しいものになるんだろう・・・?」

不安に押しつぶされそうになって瞳を閉じる月の御子の、杯を持った手に、騎士は黒いアーマーのついた自身の手を重ねる。

「・・・・それでも、・・・行ってお前やこの国を護りたいんだ。・・・・大丈夫。お前が待っていてくれるから・・・」

リョウの言葉にレンは顔を上げ、泣きそうになるのを堪えながら見つめる。

この国一番の剣の腕を持つ騎士を。

きっと最前線で戦うのだろう。一番の戦力なのだから。


リョウは不安そうなレンを見つめると、薄く笑った後、ふわりと黒い布を広げて月の御子の前に跪いた。

その腰に光る剣は、この者の戦士の証。

変わらぬ決意の表れ。

そっと騎士は御子の杯を持っていない白い左の手に、自分の右手をしたから添え、忠誠の口付けを落とす。

御子の頬は手に騎士の唇が触れると、薄桃色に色付いた。

「私の身も心も、とっくに貴方に捧げた。貴方のために使う命なら惜しくはありません。けれど貴方が私の勝利と帰還を望むならば、必ず叶えて御覧に入れます。・・・・・俺の愛しいアルテミス。」

最後の言葉でちらりと上げた騎士の視線を見た御子は、身も心も奪われているのは俺の方だ、とさらに頬を赤くした。

「必ず、帰って元気な顔を見せてくれ。・・・リョウ。」

「あぁ。もちろん。」

どちらともなく抱き合うと、密やかに唇を合わせる。

身分違いの叶わぬ恋ではあるが、誰に祝福されずとも、二人の世界は幸せだった。


月が見守る間だけの、束の間の逢瀬。


明日の運命など、誰にもわからない。

だから今は思いを込めて、貴方の無事を願って。

この唇に託そう。

この腕に抱かれていよう――








>星野星羅さまvv

〜Seiso〜絶望の底に眠る優しさへのコメント――

柚木さんがブラック全開です。(笑)

柚木は白と黒と、土浦が出てくるとグレーになってます。
喋り方が微妙に違ったりして。

完璧に黒は月森の前だけですね。
書いていて楽しい人です。柚木さん。


煌く水面へのコメント――

シリーズを楽しみにしてくださってるんだな〜と本当に嬉しいです。

はい、やっぱり王子は迎えに来てしまいました(笑)

その辺は王道な感じで・・・

月森さんは最初に土浦の名前を呼んでから、何か芽生えちゃったんですねぇ・・・きっと。


コメント&拍手、いつもありがとうございますvv

大好きです星野さんvv

コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:
http://serenadehisyo.blog121.fc2.com/tb.php/122-96b3c811
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫