悴んだ手を空に重ねて
2009-10-09
濃紺の天
突き刺すような風
遠く離れた地で
君のぬくもりを感じた
学校が終わり、カフェが沢山並ぶ賑やかな街を抜けて、静かな市街を歩く。
一人になって、
音楽だけに集中していた自分の、肩の力がふと抜けるのがわかった。
こんな時、君のことを思い出す。
俺と君の思いが重なったその日から、毎日絶え間なく愛をくれる君。
メール、
電話。
君との距離が国境や海を越えてしまっても、
俺がどんなに忙しくて君に返事ができなくても、
ずっとずっと
俺を愛して
求めて
待っていてくれる君。
――あの日、
俺が迷っていた時に、
「お前はそんなことで音楽を――夢を諦めるやつじゃないだろ。」
そう笑顔で背中を押してくれたから、今の俺がいるんだろう。
毎日来るメールから、君が案外寂しがり屋だということがわかった。
あの時の笑顔は、本心と、少しの強がりだったのだろうか――
寒空の下、
遠く離れて君を思う。
俺を思って
胸を痛める君は
俺にとって
愛おしくて
何よりも
貴い存在
どうか
この愛が
紺空を越えて
海を越えて
君に届くことを――
梁―、――誰よりも愛しい人――
ラブメール
2009-09-07
気付いたらのめり込んでいることが多く、いつの間にか集中してしまう。
例えばヴァイオリン、
例えば勉強。
そして、いつの間にか時間が随分経ってしまっていて、君が耐えられなくて、「寝るな。お休み。」とメールをくれて、はっと現実に戻る。
最近君は部活に顔を出しているせいか、疲れて帰宅するようで。
最近、夜はいつも君に寂しい思いばかりさせている…
君と俺の生活が少しズレて。
生活リズムが日々変わっていく。
歯車が噛み合わなくなるように、君との思いも噛み合わなくなってしまうのではないかと、少し不安になった。
学院でも科が違うと、会うことはなかなか無い。放課後君の顔を無性に見たくなる。
会いたくなる。
……行事や課題でお互いに、忙しくなって、…
俺は君に冷たいだろうか…
君の心は離れてしまわないだろうか…
自分で連絡を絶っておきながら、君に愛してほしいとは俺もおこがましい。
生活と、君と、未来と、今と。
交差する中で、俺は君を幸せな気持ちにできるだろうか。
愛を囁かなければいつかは途切れてしまうだろうか。
君は…
俺らしくもなく、深夜にメールを送る。
伝えよう、たくさんの愛を。
伝えればいい、溢れるおもいを…
君を、
君を…
俺は、心から愛している、と…
…お休み、梁…
君へとどけ
2009-09-04
真昼の月
頼りなさげに
儚げな月
何を思うのか…
深くなれば
深くなるほど
もっともっとと
強欲になる
愛して
君を苦しめているのがわかるのに
それでも尚
愛することを止められない
君は俺が全てだと言った
共にいたい
ずっと一緒にと…
この距離はどうあっても変えられない
思えば思うほど
苦しくなる
あいたい
きみにあいたい
毎日メールをしても
毎日電話をしても
顔は見えない
君の温もりに触れられない
不安は無い
繋がっていると信じている
けれど
恋しくて
恋しくて
胸がいたい
締め付け、息が出来なくなる程に
君の体温
吐息
唇
髪、瞳、手、
…心。
触れたい
君に触れたい
触れられたい
抱き締めて欲しくて
そっと自分で体を抱く
君が
きみが
どれだけ大きな存在で
俺にとって必要な
そんな簡単な言葉ではない
もっと…
ああ、
君は、俺の知る
愛そのもの
深い深い
愛
幸せ
君が俺にくれるもの
全て
優しい色で
俺に降り積もる
愛している
遠く離れていても
きっと遠い
同じ月の下
君は俺を思って
眠っているのだろうか
そうだと
幸せなんだが…
遥か離れたこの地で
君を思う
ずっとずっと
君だけを――
最高の
2009-07-26
確かにお前が欲しいとは言ったが。
思わず出た本音というか、…その、冗談だったわけで。
…まさか、そうくるとは…思っても見なかったんだ。
7月25日、俺の誕生日。
誕生日前に、蓮に、なんかくれねぇか?とかチラッと言ったら、
ちゃんと用意してきたらしく。
今俺のベッドの上には、
一糸纏わぬ姿で、
ピンクのリボンを躯に巻いて、頭の上でリボンが結んであり、
ペタリと俗に言うお姉さん座りとやらをして見上げる、蓮がいた。
――俺が言葉を失っていると、
「…お、れが…、プレゼント、…だ…。…梁//」
物凄く恥ずかしそうに、上目遣いで言われた。
…誰に吹き込まれたんだ…!?
だが、今はそんなことはどうでもいい。
ゾクリと、下肢に熱が集まるのがわかった。
可愛いなんてもんじゃねえ。犯罪級に美味そうだ。
「ああ、有難う。…プレゼントは好きにしていいんだよな?」
気づいたら、可愛いプレゼントを押し倒していた。
体制が変わったことで、縛っているリボンが秘部をこすったらしく、蓮が厭らしい声を上げる。
「ぁ…っ、やっ…、」
甘い吐息。リボンで拘束され、自由の利かない蓮。
美味そうで美味そうで、
俺は見せつけるように舌なめずりした。
ピクリと、それを見た蓮が反応を返す。
「最っ高のプレゼントだな。」
不敵な笑みを唇に乗せると、蓮は恥ずかしそうに、だが嬉しそうに笑った。
その唇は濡れて、ツヤツヤと俺を誘っている。
…もう我慢なんか、してらんねえ。
「いただきます。」
俺は柔らかい生肌に、本能のまま、食い付いた―。
恋という名の
2009-07-14
何故君は俺を見てくれるのだろう
幸せすぎて不安になる
「よぅ、蓮。…おはよ。」
いつもの通学路で、後ろから声をかけられる。
時間を決めているわけではないのに、いつも君は来てくれる。
「…!…あぁ、おはよう、…梁…。」
まだ名前の呼び方に慣れないが、君が望んだ呼び方だから、そう呼びたい。
君は嬉しそうに横に並んで、少し暑そうにネクタイを緩める。
その仕草、君のひとつひとつに、目が離せなくなる。
俺はどうかしてしまったのだろうか。
君の視線とぶつかって、慌てて前を向いた。
「…どうかしたか?」
不思議そうに、少し不機嫌そうに君が問いかける。
違う。そうじゃない。
「……、あまり君ばかり見ているのは…、おかしいだろう。」
困った末にそう答えると、急に手を取られて、君の顔が目の前にあった。
「…、あんま朝から可愛いこと言うな。我慢できなくなるだろ。」
君の瞳に、熱っぽい色気が見え隠れする。
俺は息ができなくなる。
ああ、幸せだ。
君と2人でいられて。
君にこんなに必要とされて。
先が怖くないと言ったら嘘になるが、
今はただ、君に捧げよう。
身を預けよう。
怖いほどの幸せ。
君と俺とで作り出す、恋という名の協奏曲を―



